日本版FIREの入門書
最近話題の『FIRE』に関するオススメの本をご紹介します。
山崎俊輔さん著書の『普通の会社員でもできる日本版FIRE超入門』
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FIREを達成するためには色々な方法がありますが、この本では普通の会社員の方でもできるFIREを達成するための手法が書かれています。
本書の特徴
・日本の社会や制度に基づいている
・自分らしい早期リタイアがわかる
・普通の会社員でも実行できる
①FIRE達成までの基本的な考え方
②もっと稼ぐ
年収を上げる王道として3つのアプローチがあります。
1. 長時間働く(残業)・・・オススメ度★
・今の時代、残業で稼ぐ発想は通用しません。
・会社によっては残業代が支払われないことも・・・
2. もうひとつの仕事をする(副業)・・・オススメ度★★
・兼業が容認される時代に(一定の要件あり)
・自分のペースで年収を増やすことも可能
・長時間労働で体力疲弊には注意が必要
3. 時給を高める(人的価値を高くする)・・・オススメ度★★★
・高い能力、高い責任には高い年収が伴う
・大企業ほど年収が高い傾向
・転職など
ちなみに転職については、最近あっちゃんのYouTube大学でも紹介されていましたので、是非そちらの動画も参考にしてみてください。
③節約する
1. まずは固定費から節約
住居費、車、保険、携帯代など一度見直すと継続的に支出を削減できます。
2. 毎日の生活費も節約
ここでのポイントは「できるだけ生活の質は落とさず、コストだけ落とす」という意識が大切です。例えば毎日の習慣でコーヒーを買っている場合、飲み干せていないのであれば、それは不要な買い物です。また、被服費についても、ユニクロ、GU、無印良品やアウトレットなどをうまく利用すればコスパの良い品が購入できます。
本書では他にも家計簿アプリなどを活用した徹底した支出削減の方法なども解説しています。
④投資で増やす
本書ではインデックス投資を中心に「iDeCo」や「NISA」から優先的に始めることを推奨しています。
但し、この部分はその人によってとれるリスクや好みなどで投資対象などは分かれてくるところかと思います。
iDeCoやNISAの概要を確認したい方はコチラ↓↓
⑤FIREを実現するために必要な知識
FIREを達成するためには、公的な制度の理解も必須となります。
例えば、以下のような内容はFIREを達成するために、大きな影響を及ぼします。
1. 住宅購入(ローン返済)
2. 子の教育資金
3. 適切な民間保険加入
4. FIREの年金額への影響
1. 住宅購入(ローン返済)
賃貸派か持ち家派かは人それぞれで意見が異なるところはありますが、判断する上で住宅ローン減税などの税制面の理解はしておいた方がいいです。
賃貸派か持ち家派かについてもう少し詳しく知りたい方はコチラ↓↓
2. 子の教育資金
標準的な学費総額は、高校と大学の7年間で一人につき約1,000万円です。
予備校や塾などで教育費が更に上乗せされる場合もあります。
学資保険や奨学金などの制度も理解しておきましょう。
FIREを目指すのであれば、ある程度キャッシュで備えておくこともできると思いますので、学資保険を利用するよりかは、インデックス投資などで運用した方が利回り的にもオススメです。また、奨学金制度について、自分たち(親)が経済的安定を確保するために子に「学費は自分でなんとかしろ」というのは、少し使いにくいかもしれません。
こういった話をすると子どもを育てるとFIREが遠ざかるように感じるかもしれませんが、本当に大切なのは、人生における満足や幸せの問題であって、そのために、お金の問題は些細なことです。
3. 適切な民間保険加入
結論をいうとFIREチャレンジ中は、民間保険に入る必要がほとんどありません。
但し、建物の火災保険や自動車保険、住宅ローンを組むときの団体信用生命保険はつけておきましょう。
4. FIREの年金額への影響
ここで押さえておきたいのは、国の年金制度についてです。
国の年金制度は国民全員が加入する「国民年金」と会社員や公務員が加入する「厚生年金」があります。
<国民年金>
国民年金は20歳から60歳まで40年納めると満額もらえ、未納期間があるとその分年金額が減りますので、FIREを目指している人はリタイア後も国民年金保険料を負担することは織り込む必要があります。
<厚生年金>
厚生年金は以下のような計算式です。
(保険料を納めていた期間の平均賃金)×(保険料を納めていた年数)×(生年月日等の係数)
もっと簡単にいうと・・・
・平均賃金が高い人はその分年金額も増える
・加入年数が長い人はその分年金額も増える
よって、早期リタイアを達成した方はその分厚生年金額が下がりますので、老後の資金計画について、その分も盛り込む必要があります。
他にも介護や相続の問題などもありますので、公的な制度を理解し、マネーリテラシーを高めておくことが大切です。
⑥FIREを実行する3つのパターン
FIRE達成のための「もっと稼ぐ、節約する、投資で増やす」といったプロセスと必要な知識を踏まえて、本書ではFIRE達成の3つのルートを紹介しています。
【ルートA】プチFIRE(標準的な引退年齢より5年早いリタイアを目指す)
【ルートB】50歳代でのFIRE
【ルートC】40歳代でのFIRE
これらの詳しいプロセスについては是非本書をご覧ください。
⑦実は難問?FIRE実行後の「生きがい」探し
FIREすることは、今まで労働などに充てていた時間が自由な時間となり、たくさんの時間を持て余すほど手にすることになります。
そこでFIRE後の人生についてもFIREを目指すと同時考えておきたいところです。
例えば・・・
・一生つきあえる趣味ややりがいを見つける
・FIRE後にあえてまた働くという選択肢も
但し、FIRE後の働き方は純粋にやりがいや社会との繋がりなど本当にやりたい働き方を選択できるため、FIRE前の働き方とは異なります。
勿論、企業するという選択肢もあります。
まとめ
どの著書にも共通していることですが、「FIRE」つまり 経済的自由を手に入れるためには、「収入を上げ、支出を下げ、投資で増やす」ことが基本的な考え方となります。FIREを達成して何がしたいのか?自分や家族にとっての幸せとは何か?FIREを目指すということは、人生をどう生きるかを真剣に考えるきっかけにもなります。
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