簡単にできる!リノベーションの投資分析
アパートの空室がなかなか埋まらないときに、リフォームやリノベーションを検討される方は少なくないと思います。
勿論工事にはお金が掛かりますので、アパートオーナーとしては、本当に儲かる投資なのかどうかが気になるところですよね。
そこで、今回はリフォームやリノベーションをすべきかどうかの判断ができるための投資分析法をご紹介したいと思います。
手順① 3つの数字を確認
1. 賃料
2. 入居率
3. 工事費用
上記1~3について、「原状回復」「リフォーム」「リノベーション」の3パターンの数字を出します。
表にまとめると以下のようになります。
賃料については、SUUMOやホームズなどのポータルサイトでもある程度確認ができますが、対象物件のエリアに強い賃貸仲介会社(できれば3社ほど)に査定してもらう方が確実です。基本的には、リフォームやリノベーションをした方が空室期間が短縮されますので、入居率は「原状回復」<「リフォーム」<「リノベーション」でいいと思います。工事費用については、事前に見積もりをとりましょう。
手順② 工事利回りの計算
手順①で算出した数値をもとに工事利回りを算出してみます。
計算となると頭がいたくなる方もいるかもしれませんが、ここでの計算は小学生で習うレベルなので、そんなに難しく考えなくて大丈夫です。
【工事利回りの計算】
賃料の増加額 × 12ヶ月 × 入居率 ÷ 工事費用
注意点としましては、工事費用は原状回復費(今回は20万円)を差し引いた金額で算出します。
それでは、実際にシミュレーションしてみます。
<リフォームの工事利回り>
2,000円 × 12ヶ月 × 85% ÷ 300,000円 = 6.8%
<リノベーションの工事利回り>
10,000円 × 12ヶ月 × 90% ÷ 1,000,000円 = 10.8%
今回の場合だとリノベーションの方が収益性が高いと判断できます。
個人的には8%以上であればいいと思いますが、購入時の利回りよりも高いかどうかで判断をされてもよろしいかと思います。
手順③ キャッシュフロー計算
手順②で判断しても問題ないと思いますが、将来的に売却のことも考えているケースもあると思いますので、ここでは5年間のキャッシュフローシミュレーションをご紹介します。
事前に賃料下落率とキャップレートを確認しておきましょう。
賃料下落率
エリアにもよりますが、基本的に賃料は徐々に下がっていきます。
今回は仮に下落率1%とします。
キャップレート
還元利回りのことで、NOI÷キャップレートで物件価格が算出できます。
こちらもエリアによって異なります。一般的に都心に比べて地方の方がキャップレートは高くなります。
今回は仮にキャップレート10%とします。
NOIについて知りたい方はコチラ↓↓
【キャッシュフロー計算】(仮に5年後に売却を想定)
賃料が上がると物件価格(売却額)も上がることがわかりますね。
手順③のシミュレーションによって、長期目線での分析ができます。
まとめ
空室対策でリノベーションを検討される際は、事前にシミュレーションを行うことで、最適な判断ができるようになります。不動産会社に言われるがままではなく、オーナーさまが自信をもって判断できるために、是非参考にしてみてください。